心を太く。
「結局、喧嘩というのは一つの心と、もう一つの心がこちんとぶつかることで、その痛さを感じた心が、自分の口や手足に、動けと命令することです。
つまり、ののしったり、たたきあったり、けりあったりすることです。
その挙句、お互いの心にまで、傷をつけてしまう。大人は大人なりに、子供は子どもなりに。
世の中で一番大切な、自分のたった一つの心に傷をつけるから、喧嘩は悪いのです。
しかし、それだったらー
心というものはいつも動いていなくてはいけないものです。
昼寝をしているような心では、絵を描いても、文を作っても、算数をやってもろくな仕事にはなりません。
心というものはいやらしいぐらい目や耳がくっついていて、いやらしいくらい食いしん坊でなくてはなりません。なんでも見たがり、聞きたがり、なんでも、したがり、食べたがり、という風にたえずぴくぴく動いていなくてはならないのです。
でも、心はたった一つ、たったひとりぼっちで、動こうとして動けるものではありません。
心はたくさん寄り合って、寒いときによくやるおしくらまんじゅうのように、わっしょいわっしょいとやりあって初めて、動き始めるのです。
そうです。けんかは必要なのです。そういうけんかなら、すればするほど値打ちがああります。いくらでも心が太くます。ひとや自分の心に、少しも傷をつけないで、お互いが得をするようなけんかなら、やらねば、損というものです。
さあ、いくらでもけんかを始めたまえ。」
灰谷健次郎さんの本「せんせいけらいになれ」から引用しました。
その通りなんだなあとうなずきました。こどもに向かって書いているのですが、こどもだけではない、大人の僕らにもいえることだと思うのです。
失くしてはいけない大事なものだという気がしたので引用しました。
これから稽古の季節です。・・・・もっとも一年中なんやかやと稽古をしているのですが、また心を新たにして芝居と向き合わなければと思うところです。
2015年の「銀河鉄道の夜」の中の曲「ケンタウルス祭」です。
・・・・とくに深い意味はありません・・・・すみませんです・・・・
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