語り絵本16「とっこべとらこ」公開しました。
語り絵本その16は宮澤賢治作「とっこべとらこ」です。
とっこべとらこというのは、盛岡の中津川のほとりにあるとっこべ(斗米)というところに住んでいるとらこという名前のきつねです。
とらこはたくさんのこぎつねを育てている母狐でもあります。
とらこは時々川岸を通る人間を騙したり悪さをするのです。
好きなものはもちろん油揚げなのです。
ところで賢治はとっこべとらこを「おとらきつね」と書いています。
おとらきつねっていうのは何なのかというと、人間に憑りついてあり得ない言動をさせるきつねの妖怪なのだそうです。
おとらきつねは、長篠の合戦で流れ弾に当たったきつねなのだそうです。
とっこべとらこはどこか優しいユーモアにあふれたお話です。
そのうえ、賢治はとらこのエピソードをひとつ紹介したあとで、この話は嘘だと思うとまで書いて、次のエピソードを紹介するのです。
賢治のユーモアぜひご覧ください。
原作・宮澤賢治
語り・佐瀬佳明
画・Romi
作曲・演奏・宇野桃子
制作・劇団ぱれっと
0コメント