八王子市元木小学校公演

5月1日に八王子市にある元木小学校で「セロ弾きのゴーシュ・注文の多い料理店」の学校公演がありました。

前日4月30日は日曜日でしたが、体育館を開けていただき仕込み作業をさせていただきました。ブログの方に仕込みの方の様子は書いていますので仕込みの様子などは、ブログぱれっと便りをご覧ください。

さて、公演中の一幕目「セロ弾きのゴーシュ」が終わって、休憩中、緞帳の中では二幕目の準備をしているのですが、校長先生が、お話をしたいということでブースにおいでになりました。

そこでの先生のお話は、ゴーシュという作品がとても良かったということと、今の学校の学芸会では、劇団四季の台本を、四季のDVDを見て、それをやるというのが多いとか。

子どもたちに想像させるのではなく、形を与えて、親に子どもたちの姿を見せる。

というのです。

ぱれっとで考えていることは、演劇を見せることが目的ではなく、一緒に想像することです。私たちの表現から、子どもたちの想像力を広げて行ってほしいと思っています。

主役は観客である子どもたちなのです。

普段遊んだり、体育をしたり、勉強したりする場所が、ある日突然、劇団がきて、劇場に変わる。

僕らが、表現した場所で、子どもたちもまた、自分たちの自由な想像をはじめてほしい。

遠くではなく、自分の足元から、自分自身から想像のスタートを始めてほしいと考えています。

先生が求めていたものも同じでした。

ぱれっとのお芝居、最初の「セロ弾きのゴーシュ」を見て先生にもとても強く印象にのこったようでした。

ぱれっとで目指している、学校公演という演劇活動の思いを、校長先生は、その思いは子どもたちに届いていると言ってくれました。

短い時間でしたが、校長先生から僕の話したことを朝会で使わせていただいていいかとまで言っていただきました。

少しでもお役に立てれば、幸いです。


牛乳パックの苗がおいてありました。ゴーヤとかだとか。


コンテナ倉庫をキャンバスにして自由に書かれた絵。

どこかのびのびしています。

きっと子供たちの心ものびのびしているのではないかなあ、そんな感じがしました。


開演前のランスルーで気になるところの抜き稽古の様子です。


こちらは、前説のリハーサル。


前説は、公演する学校でネタを探します。前日の仕込みでネタを見つけ、夜トークを作り、当日仕込みが終わったら、タイムを確認して稽古して、前説を作りあげます。

これは、少しでも、宮澤賢治の世界が、遠い世界の話ではなく、観客である子どもたちの生活と接点を持てるようにするためと、お芝居の世界に、固くならずに入ってきてもらうことを目的としています。


舞台をよりライブにするために、音響、照明スタッフも、役者と観客と駆け引きをしたりします。役者が走っている時、微妙に音の入りをずらしたり、袖から、舞台の役者に指示をだしたりします。できあがったものを見せるのではなく、その空間で観客と共に想像の世界を楽しむために。

今回、タヌキのシーンで、手拍子が起きました。

一回子タヌキと一緒に演奏したあと、もう一回と言って子タヌキとゴーシュが演奏するシーンです。

ここで手拍子は今までなかったことでした。

一生懸命セロと一緒に練習する子タヌキが子どもたちによく見えたのだと思います。

ぱれっとのセロ弾きのゴーシュというお芝居は、ガラス細工のように繊細で、想像力を刺激する楽しい作品です。

今回はひとりに、舞台前からフリーの立場で芝居を見ていただきました。

稽古も参加してもらっていますが、客観的に本番をみてもらう機会というのはあまりないのです。初めて照明も観客もそろった状態で作品をみたその人の感想は

「感動しました。」

という言葉が最初でした。

宇野さんも頑張りましたが、アンサンブル。よく頑張ってくれました。

そして、温かい心で芝居を楽しんでくれた観客である子どもたちの想像する力が、よりよい演劇空間を作り出すことの力になったと思っています。

4月30日仕込み

5月1日公演「セロ弾きのゴーシュ・注文の多い料理店」

お姉さん・宇野桃子、河本愛弓、鈴井永遠

1幕セロ弾きのゴーシュ

ゴーシュ・宇野桃子 語り・河本愛弓 楽長・佐瀬佳明 ネコ・原尚治 

カッコウ・河本愛弓 子タヌキ・遠藤絵梨 楽員・鈴井永遠 支配人・河本愛弓

2幕注文の多い料理店

紳士A・河本愛弓 紳士B・佐瀬佳明 語り・宇野桃子

やまねこ1・宇野桃子 やまねこ2・原尚治 案内人・宇野桃子

照明・奥宮康裕

音響・ゆうた

大道具・川畑翔陽

新メンバーには、新鮮な体験だったと思います。

さあ、この経験を持って、次の公演に向けて稽古となります。



仕込みの時用務員さんが日曜なので散歩がてら学校に顔だしたのかな。

ポッポちゃんです。みんなに元気をくれました。

劇団ぱれっと

どんな空間でも素敵な劇場に。心に残る舞台をどこへでも!

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