顔合わせ

昨日、ホームページとブログを見て参加希望してくださる方がいて顔合わせをしてきました。待ち合わせ場所は池袋に。

いつも打ち合わせに使っている東京芸術劇場の地下入り口のところにある茶店が、昨日は芸劇が休館日でお休みだったので、マダムシルクへ。

久々のマダムシルクでしたが、お酒は飲まず、コーヒーでお話。

児童劇団をいくつか経験してこられた方です。

ぱれっとには、YouTubeで動画を見て興味を持っていただきました。

ありがたいことです。

簡単な略歴からお伺いして、ぱれっとの説明をさせて頂きます。

特に仕込みについては、丁寧に説明します。

経験者ということと、ブログ、ホームページをご覧になっていただいているということで、写真などは使わずに説明。

普通、小学校巡演する劇団の仕込み時間は、過去の経験と、聞くところによるとだいたい1時間半くらいで舞台を作れる内容の仕込みが多いようです。

ぱれっとは、最短で3時間半はかかるかな。

前日に3時間程度仕込ませてもらって、当日、1時間半かけて仕込み、それからランスルー、というのが定番の流れです。

なので、他の劇団のように一日に移動2ステージというのはできません。

一日一か所と決めています。

それなら、楽なような気もするかもしれませんが、続くときは、前日仕込んで、次の日、朝から仕込んで公演をして、バラシ(片付け)をして移動、そして仕込み・・・・

という流れになってしまうのです。

結構続くと大変です。

それに毎回その場所で前説のネタを考えて夜稽古することにしているので、これまた思った以上にたいへんということになります。

正直、若いころ、昼に公演が終わり、バラシをしたあと、先輩たちは、帰りの、あるいは移動の車の中で昼から飲んでいたりするものでした。

まあ、今時はそんな人も少ないと思いますが・・・・

それに仕込みは、人数が通常7名しかいないので、全員で取り掛からなければなりません。

年齢に関係なく、先輩後輩に関係なく動かないとならないのです。

そんなわけで結構たいへんなのです。

もちろん、もっとたいへんな仕込みをしている劇団もあると思います。

それでもたいへんな方だと思っています。

実際、先輩からはそんなにこだわる必要ないんじゃないか、もっと簡単にすればいいのになどと言われたりします。

それに、仕込みがたいへんな割には、出来上がる舞台はシンプルです。

派手に道具を飾るという舞台ではありません。

観客により想像を膨らませてもらうために、シンプルにでも一つ一つを大事に創り上げることを心がけてるようにしています。

それから、お芝居の話。

これはどこも同じだと思っていますが、改めて、形ではなく中身を求めていく稽古をしていることを説明します。

どうしても、稽古をしていると、結果を早く求めたくなるものです。

それに稽古時間が潤沢にとれるというわけでもありません。

効率よく稽古したいとも思いますが、急がば回れ、芝居の稽古は寄り道が多い方がいいと思っています。

寄り道が多すぎても苦労することになるのですが・・・・・

それでも、寄り道は大切だと考えています。

そして、役を作る上で、過去を追いかけないようにしてもらうことを考えています。

おかげで回りくどいような、わかりにくいようなところもあるだろうと思っていますが、目指しているのはライブ。

舞台の一瞬一瞬を役者が役として生きている舞台を目指しているのです。

・・・・当たり前の話ですね。

どこの劇団も同じだろうなあ・・・そう思います。ただアプローチの仕方が違うだけ。

芝居というのは、特に旅回りの芝居というのは、同じ芝居を何百回となく公演することになります。年間通して、演じるわけですから、慣れも出てくるし、気づかないうちに、轍にはまるように、芝居がはまっていったりするものです。

そうならないように、常に新鮮であるようにしていくために、どうするのがよいのか?

それに、苦労して移動して舞台を作るのです。

役は勿論、その役者でなければ、その場の芝居は成り立たない。

そんな空間をつくれる芝居を役者にしてもらいたい。

そう考えています。

ではそのためにどうするのか?

どんな風に稽古をするのか?

それが、今の稽古です。

結局普通の稽古だと思っていますが・・・・

そんな説明はしなかったけど普通に稽古していることだけお伝え。

あとは稽古を観て感じてもらえればいいと思っています。

初めての方とお会いするのはドキドキです。

きっと先方もそうだと思います。

みんなは違うのかな?僕は人付き合いがあまり得意ではない方なのでなおさらなのかもしれませんが、見知らぬ集団に関わってみようと思い実行するのはとても勇気のいることだと思うのです。

声をかけてみようと思い行動してくれたことに感謝すると共にこの出会いがよい出会いになることをどんなに願うことか。

これは4月になって、ぱれっとに参加しようとしてくれたみんなにも同じです。

でも、人は様々です。

全てが上手くいくわけではありません、舞台を創るのは常に手探りだなと最近つくづく思うのですが、現実もまた常に手探りのような気がします。

五感を研ぎ澄ましていかなければと思うのです。

そしてどれだけ人を大切に思えるだろうか。

無理せず自然に頑張れるのが一番いいのだと思うけれど、なかなか思うようにはいかないものです。


劇団ぱれっと

どんな空間でも素敵な劇場に。心に残る舞台をどこへでも!

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