大山小学校公演

5月2日(月)は立川市の大山小学校で「セロ弾きのゴーシュ・注文の多い料理店」の公演でした。写真は前日の仕込みの様子。ぱれっとでは前日に仕込みをするのを基本にしています。少しでも多く公演する場所になじんでおきたいのです。

それから前説を毎回作ることにしているのですが、そのネタを学校に入ることで見つけるという目的もあります。前日仕込みながら学校の様子をみたり、学校のホームページをみたりして前日の夜にトークを考えてもらい、チェックして、トークを作り、当日、朝、舞台で稽古する。毎回なのでけっこう大変です。

でも、どんなところで芝居をするのかを役者が感じ、考えるためにも必要なことだと考えています。

ただ芝居をするのではなく、どうやってその場所、その場所を感じることができるのか。

公演の経験を、より価値のある体験の積み重ねにするにはどうすればいいのか。

何回やっても最初の新鮮さを失わない舞台を創るために。

勿論、観客は初めての体験なわけですが、その初めて会う観客と共に演劇空間を創り上げるためにどうしたらよいのか。

常に考えつづけ、常に挑戦し続けています。


仕込み日は日曜日ということもあり、いつもより多くの時間を使うことができました。

そして5月2日。

朝7時に学校へ入り、残り作業。

照明の明かり合わせをして前説稽古。

それからランスルー。

少しでもいい舞台を創るために、最後まで調整をします。

そして本番。

いつものように幕があき、当たり前のように舞台は進みます。

いつものようにものすごい盛り上がりです。いつもといっても全く同じではありません。

その日その日で微妙に反応は違います。

公演のあと、片付けをしていると子供たちがきます。

僕らはその子供たちになるべき声をかけ、コミュニケーションを取ります。

次の移動もありますが、それでも興味をもってくれる子供たちの心を大切にしたいと考えています。効率より心です。

ほぼ片付けが終わって、担当の先生に原状復帰の確認をしてもらうために呼びに行ってくると宇野さんの私物がまだばらばらにおいてありました。

私物をまとめようとしていたら、女の子が一輪車に乗るところを見てほしいと頼んできたそうです。

それで、宇野さんは片付けを中断して校庭へ。

その間に先生がきてしまったので、他のメンバーが宇野さんの荷物をまとめて車へ運んでくれました。

僕は、そのみんなの心に感謝です。

効率よく片づけることより、その一輪車の女の子の気持ちを大切に思うことを自然にするこのぱれっとのメンバーをとても誇りに思います。

旅公演の一期一会。

一輪車の女の子にとっても、ぱれっとのメンバーにとっても、演劇を通して心が少しあったかくなれればこれほどいいことはない、そう思うのです。


劇団ぱれっと

どんな空間でも素敵な劇場に。心に残る舞台をどこへでも!

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