藤田順弘さん

阿佐ヶ谷にあるラフォーレというお店でシャンソン歌手の藤田順弘さんとその生徒さんによるライブコンサートがありました。

照明スタッフとしてお仕事をしました。藤田順弘さんは76歳です。最初は劇団に入り役者としてスタートを切りましたが、シャンソンと出会い、歌手に転向、ともしびオペレッタなどに出演したりしながら活動の幅をひろげ、レコード会社に入って歌手になり、という経歴の方です。今はもうどこにも所属はせずに活動しています。

順弘さんの歌う歌はほんとうに沁みてくる歌です。

最近は「年老いた夫婦」という曲に力を入れています。これは赤木三郎さんの訳詞なのですが、とてもいい。赤木さんは池小ともかかわりがあり、今はもうない池袋小劇場のアトリエで僕も何度かお会いしましたが、赤木さんの訳詞はどれもいいです。ほんとに。

順弘さんは、「自分は同じ歌は歌わない」

そう言い切る方です。歌というのはその時その時歌えば歌うほど発見があり、言葉をかみしめるたびに新しい世界が開けてくる。だから同じ歌詞、メロディーであっても、同じ歌にはならないのだと語り、歌と向き合っている方なのです。

生きたものとして歌をとらえて向き合う、それが歌手の人生。

どんなにつらくても歌があれば生きていける。

舞台の幕があがれば力が湧いてくるそんな順弘さんを少しでも役にたつならと手伝っています。舞台人として、舞台に立ち続けたい一人として。


劇団ぱれっと

どんな空間でも素敵な劇場に。心に残る舞台をどこへでも!

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